子犬の飼い方
子犬を迎える準備品
初めて子犬を飼われる環境に、必要な飼育準備品をご紹介します。子犬が安心できる環境作りにしてあげましょう。ペットショップやホームセンターで揃えることができます。
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ケージまたはサークル
ワンちゃんが安心で安全に過ごせる場所を用意してあげましょう。(ベットとトイレが離れたタイプはしつけに便利です)
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トイレトレー
シートにそのままするタイプと、メッシュタイプがあります。メッシュタイプはシートで遊んでビリビリ破ってしまう心配もありません。(35×48cm程度)
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ペットシーツ
トイレトレーにあったサイズのものを選んでください。レギュラーサイズ(小型犬用)とワイドサイズがあります。レギュラーサイズで十分です。
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給水器
新鮮なお水が飲める給水器。ペットボトル付着するタイプが清潔で使いやすいです。
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ベッド
安心して眠れるベッド。ドーム型のものもあります。
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保温ヒーター
冬や寒い時の必需品です。
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おもちゃ
おもちゃはいくつか与えてあげてくださいね。留守番の時の一人遊びにもなります!
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食器
フード入れ。ステンレス製。陶器のものがあります。
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フード
パピー用フード。最初は食べてるフードをお付けしますので、同じものをあげてください。別のフードに変える場合は少しずつ混ぜながら変えていってください。
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キャリーケース
病院やお出かけ時にあると便利です。
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スリッカーブラシ・コーム
縺れをほぐしたり毛並みを整えるくし。ブラッシングに必要です。
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その他
シャンプー&リンス、消臭剤、爪切り、お散歩時のリード、歯磨きグッズなどは少しずつ揃えていってもよいでしょう。
しつけについて
まずは、しつけの3大原則を
守りましょう
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常に人を優先する
エサをあげるのは人が食事をしてから、散歩に行く時も人から先に出るなど、常に人を優先する事が大切です。人がリーダーになり、犬が服従するようにしましょう。
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欲求吠えは無視する
犬が吠えている時にそれに答えてエサをあげたり、サークルから出したり、散歩に行くのはダメ。吠えても願いは叶わないという事を学習させることで、無駄吠えが減ります。
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家族みんながルールを守る
たとえば、人の食べ物をあげないと決めたら、必ず家族みんながそのルールを守りましょう。人によって態度がちがうと、犬が混乱してしまいます。
アイコンタクトをとる
目と目をあわせるアイコンタクトはすべてのしつけの基本です。犬が飼い主の目を見つめる(飼い主に注目する)習慣をつけることも「しつけ」のひとつです。犬の名前を呼んで犬が飼い主の目を見たら笑顔と優しい声でほめてあげる…ということを繰り返してアイコンタクトを覚えさせましょう。
メリハリをつける
誉めるときは高い声で大げさに、叱るときは低い声でキッパリと…を心がけましょう。飼い主を見るといいことがあると思わせるのがポイントです。
- 正座でオスワリをさせます。まだできない場合は、仔犬が立ったままでもOK。
- ごほうびを手に持ち、「見て」と言いながら自分の顔に近づけて。目があうように誘導します。
- 目と目が合ったら、なでてほめてあげましょう。
- ほめてからごほうびのエサをあげます。
- POINT
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小さな仔犬の場合は、ジャーキー等のおやつはあげない事。ごほうびは、普通のドックフードを使います。フードで出来ないときはオモチャでやってみましょう。
ハンドリングのしつけ
体を自由にさわらせるための大切なしつけです。1日に数回、5分くらいかけて毎日やること。無言で行います。
- 犬の後ろ側にまわり、膝の間に子犬を入れます。
- 膝の上に抱っこして、子犬をひっくり返してお腹を見せます。
- マズル(口先)をつかみ左右上下に動かします。
- 口をあけさせ、前の歯から順に奥歯までさわります。
- 前足の先、後ろ足の先を触ります。
- お腹をさわります。
- 左右、両方の耳を触ります。
- 最後にほめて、なでて終了です。
- POINT
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あばれてもやめない。初めは、嫌がって暴れる事も多いですが、途中でやめない事が大切です。抵抗したらギュッとおさえる。嫌がって抵抗したら、無言で抱きしめます。静かになったら、ハンドリングを続けます。
社会性を身につけさせる
トレーニングをする上で幼少期に最も必要なことは、これから仔犬たちが生活していく「私たち人間の世界=社会」を教えてあげることです。この重要度を表す言葉として生後6ヶ月未満の仔犬時期を「社会化期」と言います。
社会化期の触れ合い
家に仔犬がやって来たら、ハンドリングなどでたくさんふれてあげましょう。そのぬくもりからあなた方家族をどんどん信頼してゆきます。
外の世界に慣れさせる
仔犬が最初に覚える社会は「サークル」です。それから「家のリビング」へと行動範囲が広がっていきます。外にでられるようになったら、歩いて行ける近所から、車で行く山や海へと広がっていきます。世界の広がりに対応できる犬に育てる事が大切です。
- いろいろな音を聞かせる
掃除機や電話の呼び出し音・チャイム等家の中にいても色々な音がするものです。犬は大きな音が苦手なので、子犬の内から少しずつ聞かせて慣らしていきましょう。 - よその人に会わせる
家族だけでなく、よその人にも友好的になる為に、多くの人に会わせます。男性・女性・子供・お年寄り等色々な人になでたり、抱っこしてもらったりしましょう。 - 他の犬に会わせる
多くの仔犬は早くに親犬から離されています。仔犬の内に他の犬に会う事で犬と仲良くできるようになります。大型犬、小型犬、猫や小鳥などにも会わせましょう。 - 車や電車、バスに慣れさせる
車の通る道路や電車の踏切など、騒がしく様々なものが動く場所にも、抱っこやキャリーケースに入れた状態で連れていって、慣れさせましょう。
- POINT
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体力のない時期なら抱っこして外の世界を見せるだけでも十分です。1回の散歩時間は短くてもかまいません。短い時間、少しの刺激を繰り返した方が、抵抗力を早く育てる事ができます。飼い主といっしょなら、外は安全と教えましょう。
毎日の健康チェック
いつもと違う症状や異常を早期に発見するためにも、日々の健康チェック・ボディチェックをしてあげるように心がけましょう。
チェック項目
- 食欲があるか
健康状態が最も分かりやすいのは食欲でしょう。食欲がない時や急に過食になったり、水を多量に飲む時は注意が必要です。 - 便・尿の状態
血便や黒い便、白い虫がいる場合、また尿の回数が多かったり色や匂いに異常がある時は、すぐに獣医師に見せましょう。 - 鼻の乾き
犬の鼻は睡眠中と寝起き以外、しっとりとしめっているのが正常です。乾いている場合には熱があることが多いのです。鼻水や色の濃い鼻汁が出ていたり、ひび割れや腫れていないかどうかもチェックしましょう。 - 耳の状態
プードルの耳は比較的トラブルが少ないですが、頻繁に耳をかいたり、耳をこすりつける、悪臭、耳だれ耳アカがたまっていないかチェックしましょう。耳アカが黒い場合はダニがいる可能性があるので注意してください。 - 目の表情
目は健康のバロメーターです。イキイキとした表情で光を放っていれば健康な証拠ですが、うるんでいたり、トロンとした表情をしていたら、具合が悪いので注意が必要です。また、目ヤニや涙目、充血などは、目にほこりが入った場合に多く見られます。 - 皮毛の状態
健康な犬は皮毛に張りとつやがあります。パサついていたり、頻繁に舐めてかゆがっている時は注意が必要です。グルーミングをしながら、湿疹やかぶれがないかをチェックしましょう。 - 歩き方
脚を引きずったり、片足を上げている、触ると鳴くなどの異常がある場合には、ケガ、ねんざ、脱臼、関節炎等の可能性があります。ほかにも、爪の伸び過ぎや、脚の裏にトゲが刺さっている場合もあります。
以下のような場合は獣医に相談しましょう
- よく嘔吐する
犬は健康でも食べ過ぎた時や空腹時などによく吐きますが、何度も嘔吐が続く場合には、胃腸の疾患や中毒、感染症の初期症状の疑いがあるので注意が必要です。 - よくせきをする
せきが続く場合、気管支炎や肺炎、心臓病の疑いがあるほか、ジステンバー、ケンネルコフなどの感染症 の場合もあります。また成犬の場合には、フィラリア症の可能性もあります。 - 口臭がする
歯茎や舌は、赤みがかっているか、ピンク色ならば健康の証拠です。口臭の原因は歯石、歯肉炎、歯周炎や内臓疾患や寄生虫がいる場合があります。 - 脱毛する
皮毛が左右対称に抜ける場合は、ホルモン性の皮膚炎、円形に抜けるときは細菌や真菌による脱毛症 の場合があります。また、アレルギーやストレス、皮膚のトラブルなどの場合もありますので原因を特定するのは難しいです。すぐに獣医に相談しましょう。 - お尻に地面をこすりつける
地面や床にお尻をこすりつけたり、頻繁になめたり、肛門のまわりが腫れている場合には、肛門腺の炎症や肛門周辺の皮膚病の疑いがあります。